ウォーターボーイズ

 大ヒットした映画「ウォーターボーイズ」が連続ドラマとして帰ってきた。今日は第一回。映画のようなコメディタッチではなく、ずいぶんと真面目だなというのが第一印象。友情路線でいくのだろうか。
 それにしてもシンクロをしている男子高校生に向かって「シンクロ、シンクロ」と声をかけるのは、甲子園で高校球児に「野球、野球」と呼びかけているのと同じなのだが、それはそれでいいのかウォーターボーイズ

沖縄の海とオゾン層の破壊

 大阪の中学三年生は修学旅行で沖縄に行くことが最近の流行りらしく、塾生も期末テスト終了後、沖縄に行った。大阪は冷夏で泳げるような気温ではないが、沖縄はすでに夏の日差し。しかも海で泳いできたらしくみな真っ黒に日焼けしている。もともとクラブで日焼けしていた生徒はより黒く、色が白かった生徒たちもしっかり黒くなっている。
 折しも社会の授業は地球環境問題、温暖化や酸性雨に混じってオゾン層の破壊も話に出てくる。「先生が子供の頃と違って、いま日に当たると紫外線を直接浴びることになる。君ら、そんなに日焼けしたら皮膚ガンになるかもしれんで」というと、心なし顔が引きつっていた。
 顔や肩はもちろん、手も背も足も見えるところは日焼けしていて、男子はなぜか自慢げにTシャツを脱いで肩を見せにくる。坊主にした男子は頭の皮膚もめくれてかゆいらしい。授業中、早くテストの終わった生徒が、「先生、脱皮した」と言いながら水を飲んだ紙コップにめくった皮膚を入れて暇つぶししていた。

坊主

 中学三年生のクラスの男子が突然坊主になる。八人いる男の子のうち、六人がみなクリクリ頭。彼等はみな野球部なのだが、もうすぐ引退なので気合いを入れるために自分達で坊主にすると決めたらしい。隔世の感。私の地元の中学では、部活に関係なく男子は強制的に丸刈り。私はそれが嫌で私立中学に入ったものだったが。
 坊主頭の野球少年たちは修行僧のようで凛々しい。一人二人ならともかくその頭が六つも並んで授業を受けている姿を前から眺めると、見慣れぬせいかつい微笑んでしまう。もちろんのことながら、一人一人の頭を「ちょりちょり」となでてやる。

喜寿

 母方の祖母の喜寿の祝いで梅田のヒルトンホテルに親戚一同が集まる。皆で中華料理をいただく。祖母は喜寿とは言え、とても元気。足腰も強く、よくこれだけ歩いて平気でいられるなあというような距離も自分の足で行くらしい。何よりなことだ。
 私が仕切り役だったので挨拶をする。「次は傘寿の祝いです。十一年後です。そうすれば一番年下のY(中学二年生13歳の従兄弟)も24歳、立派な青年になっているでしょうから、今度は彼に仕切らせようと今から考えています。ばあちゃんはその頃もぜひ元気でいて下さい」と言うと「そのころにはあんたも40のおっさんやねえ」と祖母が混ぜ返し、大爆笑。「わたしらも還暦過ぎてるわあ」とは父母やおじおば。まあ平和な一日であった。

四字熟語

 定期テストの対策授業で「四字熟語」の授業をしていたときのことである。ある生徒が、

「先生、この四字熟女なんて読むんですか」

と質問してきた。熟女、と言い切ったあと、「しもたー言い間違えたー」と頬を赤く染めていた。みな腰が砕けるほど大笑い。デビ夫人が「その単刀直入な問題発言は支離滅裂ざます。五臓六腑が七転八倒ざます」などとほざいている姿が目に浮かんで笑いが止まらない。彼は例の「セクハラ探題」(http://d.hatena.ne.jp/iorimix/20030607)の作者である。やはりこいつには言葉遊びの才能があると思い、「はは、は、はははは」と笑いながら彼の指差す四字熟語をみると「森羅万象」である。唇を噛みしめながら「なんて読むと思う。無理矢理でもいいから読んでみなさい」と言うと、「もりらまんぞう」とぬかした。一応「どこのおっさんやねん」と突っ込んでやったが、U君、んー、それはいまいち。狙い過ぎ。

六波羅探題

 中二の社会歴史の授業で鎌倉時代の話をし、六波羅探題(朝廷の監視/西国の支配をする機関)を教えたところ、ある生徒が、

セクハラ探題セクハラ探題

と唱えて大笑い。思わず本気で笑ってしまった。「どんな機関やねん」と突っ込んだら、

「セクハラをしている学校の先生の監視をする機関」

と意味までしっかりパロディにしているのだから、なかなかのものである。

 「ろくはら」と「セクハラ」としっかりと韻も踏んでいるし、意味までパロディにしているところなどすばらしい。こういう言葉遊びを嫌う先生もいるのだろうが、わたしは大好きである。このような言葉遊びに才能のある生徒はたいてい普段は勉強が苦手なのだけれど、みんなの笑いを取れて(しかも先生も本気で大笑いしている)嬉しそうにしている姿がいじらしい。

アフロ注意

 近頃、安全保障理事会常任理事国に日本を含めた数カ国を新たに加える提案がなされたという話がニュースに流れた。しかし、その提案には新しい常任理事国には拒否権を与えない、拒否権を持つのは現在の常任理事国のみという条件が付いているらしい。

 拒否権のない常任理事国なんて、クリープと砂糖だけで肝心のコーヒーが入っていないコーヒーカップみたいなものではないか。日本には間違っても、調子こいてほいほいこの話にのせられて、拒否権のない常任理事国にはならないように願いたい。そもそも国連を世界連合政府の前段階かなにかと勘違いしているのは日本人だけ。現在の国連、特に安全保障理事会は単なる大国の利害調整の場でしかない。とは思うが、それは今現在の主題ではない。

 それよりも困るのは、現在拒否権を持つアメリカフランスロシア中国イギリスの五大国は頭文字を取って「アフロ注意」と覚えるのだ、と教えて大変評判だったこのネタが使えなくなることだ。もし本当に日本が拒否権なしの常任理事国にでもなったらどう責任取ってくれるんだ!