ひだまりの民の意味

ひだまりの民「銀平くん」

 誕生日の祝いに人からもらったのほほん族ひだまりの民。最近流行っているのよ、と手渡されたはいいが、我が家には飾るに適当なところもない。塾の事務机を整理して飾っておく。
 いつまでも首を左右に振り続けているだけという代物で、何の意味もない。しかし、これを見た子供たちには「うわあ先生これなに?」「これめっちゃかわいい」と大評判である。やんちゃな男の子たちは首の動きを止めてやろうと必死になる、目の玉の部分に丸いシールを貼るといったいたずらをする。何を見てもかわいいという女の子たちはどこで売っているのかを聞く。とにかく話題になる奴なのだ。なるほど、ひだまりの民の意味はそこにあったのだ。
 今日も、誰が見ていようと見ていまいと、飽きることなく首を動かしている。